古河電工健康保険組合様
CASE STUDY導入実績
CASE STUDY導入実績
古河電工健康保険組合様
事業所数:26事業所
被保険者数:9664人(男性 8120人 女性 1544人)
被扶養者数:9198人(男性 3029人 女性 6169人)
古河電工健康保険組合 保健事業推進課長 伊藤美季 様
事業主の古河電工は情報通信ソリューション、エネルギーインフラ、自動車部品・電池、電装エレクトロニクス材料、機能製品、サービス・開発の6つの事業分野において、多岐にわたる製品を展開しています。加入者の割合として女性の数が少ないのが特徴で、男性84%女性16%、以前よりは女性も増えてきたところではありますが、やはり男性が多い職場です。
同じ業界だと他社も似た状況のところもあると思いますが、加入者の高齢化が進んでおり、現在平均年齢が45歳です。年齢が上がれば、おのずと増えるような疾患はやはり課題となっており、高血圧や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣関連疾患も増えてくるので健康課題の1つだと考えています。
当健保組合では、26事業所が加入しており、そのうち61%が母体の古河電工の所属で残りは関連企業に属しています。母体企業のように大きい事業所には産業医をはじめとした産業保健職がいるので比較的しっかりフォローできていると思います。
それに対して関係会社は産業保健職が常駐していないので保健指導などがどうしても手薄になってしまうのが現状です。
全体的に年齢層も高いので、特定保健指導の対象者となる方は多いのですが、受けたがらない方も多く、参加しても途中で脱落してしまったり、毎年対象になり、モチベーションが保てない方も多くいます。
都市部の事業所所属の方は電車通勤等である程度歩く機会もありますが、地方は車社会なので運動不足になりやすい方が多いと感じています。スコアリングレポートをみても男女ともに運動習慣が無い方も多いので、健康管理上の課題になっていると思います。 また、近年は海外にいかれる方も多く、海外勤務者の方の健康管理についても十分にいき届いているとは言い難い状況です。新型コロナウイルスの流行前は産業医が勤務者のいる国を巡回することもありました。それでも健康講話や面談の実施、家庭常備薬をおいてくる等、最低限のフォローしかできないので海外勤務者の健康管理は手薄になりやすいです。海外療養費をみると高血圧、脂質異常をもっている人も多く、赴任先で治療を受けている方もいます。海外の医療はわからないことも多いので、健保組合としても不安な部分です。メンタル面のケアも本来であればもう少しできればと思っています。
2018年のデータヘルス見本市で常務理事が名刺交換をして、その後ご訪問いただきサービスについて詳しいお話を聞いたのが最初のきっかけです。
特定保健指導を受けてる人は多少なりともフォローできているのでまだ良いのですが、病院に通っていて、薬を飲んでいても管理不良になっている方が多かったので、そこをなんとかしたいと考えていました。
これまでも糖尿病や高血圧に対する重症化予防は実施していたのですが、ただ参加するだけで、対象者にとってもあまり自分事になっていないと感じていたので、何かやり方を変えたいと思っていました。 重症化予防の取り組みは20年ほど前から健保内でも取り組んでいました。糖尿病教室を開催して食事や運動についてのポイントをお伝えしたり、健保組合内に保健師がいた時期には保健師が直接事業所を回って指導したりもしていました。いろいろ取り組む中で、生活習慣病リスクのあるもっと多くの方にアプローチしたいと考えるようになり、厚労省からの補助金なども活用しながら別の機関に委託して訪問指導を実施したりもしていました。ただ、結果として数値的にも意識的にもあまり変わっていないなと感じており、新しい取り組みを検討したいと思っていたところでした。
そうですね、いくつか検討したりお試しで使ってみたりしました。
食事指導の面では食事をLIVEカメラで映して管理栄養士から指導を受けるようなサービスがあり、私自身も試しに使ってみました。おもしろかったのですが、生活習慣改善という面でいうとご本人よりも食事をつくる奥様が鍵になるケースが多いなと感じており、本人だけで食事は変えられないというのはこれまでの保健事業への取り組みで感じていたので見送りました。
また運動関連のサービスも検討したことはあったのですが、腰痛や肩こりなど筋骨格系の疾患を持つ方も多かったので下手に運動をさせると悪化のリスクもあると考えており、なかなか実施には至りませんでした。
過去に実施した事業では、介入しても現状維持、人によっては悪化していってしまう人もいたので、結局は本人の意識をどう変えていくかが重要だと思っています。
いろいろ考えた中で、PREVENTのサービスが総合的にやりたいことと合致していたことが導入の決め手になりました。
大きなポイントの1つとして、塩分摂取量が測定できるというのは良い点でした。食事の状態がダイレクトに反映されますし、可視化できることで塩分調整や体重調整の動機付けにもつながると思います。自分だけではなくて奥様はじめ家族の意識にも影響を与えられるのではないかと感じています。
また、ウェアラブル端末で自分の活動量がみられるというのも良いと思いました。マンツーマンでの指導も重要ですが、自分自身で運動量を確認し、足りなければ運動量を増やすなど調整できることが必要だと思っています。 サービスの説明についてもエビデンスに基づいてリスク低減効果などについて詳しくお話いただいたので、納得して決めることができました。
実際に生活習慣改善プログラムへ参加している方からの評判はとてもよいと思います。
減塩モニタを利用する事で食事の見直しをするきっかけになったという感想も聞きましたし、案内はきてないけど参加したい、参加するにはどうすればいいか?という問合せ等もいくつかありましたので、周りから話が聞こえてくるのかもしれないですね。口コミで評判が広がっていくのは良いことだなと思います。
課題としてはプログラムで支援してもらっているときは頑張っているけど終わるともとに戻ってしまう方もいると聞くのでそのあたりは今後どのようにフォローしていったらいいのか、工夫のいるところだと思います。
産業保健職の方とは月に1回のミーティングを実施し、これからやりたいことの提案や実施している事業のフィードバック等、意見交換を定期的に行っています。
PREVENTの重症化予防プログラムをやりたいと言った時も事業所だけでは手が回らない部分もあるのでぜひやってくださいと意見が合致しました。
重症化予防の対象者抽出はPREVENTに解析、納品していただいたリストを産業医にも共有し、確認してもらっています。
やはり、所内にいる産業保健職方が対象者個人のことをよく知っているので、PREVENTに出してもらったリスクランクとその人のタイプもみながら実施有無などを検討していただいています。
そういったコミュニケーションをとることで母体の産業保健職とのコラボヘルスは上手くいっているかなと思います。
プログラムが終わると生活が元に戻ってしまう方もいるので、6か月のプログラムが終わった後のフォロープランがあったらよいと思います。プログラムを受けた直後であれば本人のリテラシーも高まっていると思うので、効果も期待できそうですね。
もう少し安価なコースがあれば軽度な対象者に対するフォローもできるので、リスクがそれほど高くなくてもやる気のある方にも参加してほしいなと思います。
あとは、プログラム内でつけている記録が今後もう少し自動化されていくと良いですね。報告書を見ると、体重、血圧を測ってない方も散見されました。記録をちゃんととっている人ととっていない人では、記録をとっている人の方が数値の変化としても成果が出ているようでしたので、可視化できるとより意識が高まり数値の改善にもつながっていると思います。
また、弊社は仲間意識が高いので、参加者同士のコミュニティができたらモチベーション維持につながると思います。ウォークラリーでも掲示板等のコミュニティを利用したことがあり、歩いた場所の写真や食事の写真をアップし、そこから情報交換にも発展しているケースもあります。そこに産業保健職や健保組合スタッフが応援メッセージなど入れられるようになるとさらに盛り上がるかもしれません。
今後事業を進めていく中で、当健保組合の加入者の傾向や参加者毎の傾向がわかるとおもしろいですね。こんな方は体重が減りやすいとか、行動変容につながっているとか、心理的な要因なども含めていろいろな角度での分析を期待しています。
古河電工健康保険組合のキャラクター(左:ふーわちゃん 右:るーかくん)
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