株式会社PREVENT(本社:愛知県名古屋市、代表取締役:萩原悠太、以下 PREVENT)は、社内研究組織 Insight Lab を中心に、金沢大学融合研究域融合科学系の金居督之准教授らとの共同研究を実施し、非感染性疾患(NCDs)リスクが高い就労者に対し、健康行動のクラスター別に動機づけ要素を組み込んだ個別化された通知が受療行動および疾病管理に与える影響を検証しました。本研究成果は国際学術誌 Patient Education and Counseling に掲載されました。
本邦では、毎年の健診で高血圧、高血糖、脂質異常が指摘されても、受診に至るのは僅か20〜30%程度にとどまります。健診で異常値が見つかった人が受診を控えると、様々な疾患の発症リスクが高まるため、このようなリスクがある人をいかに早期に受診に繋げるかが保健事業の課題になっています。我々は先行研究において、大規模リアルワールドデータを解析し、NCDsリスクを抱える就労層の健康行動を5つのクラスターに分類しました。本研究では、クラスターごとの行動特性に合わせた動機づけ要素を盛り込んだを受診勧奨通知を送付し、受診率向上に寄与するかを検証しました。

ランダム化比較試験

| 指標 | 介入群 | 対照群 | p値 |
| 受診率(3か月) | 10.6% (8/76) | 17.7% (14/79) | 0.252 |
| 受診継続率 | 50.0% | 57.1% | 1.000 |
| 異常値改善率 | 45.9% (34/74) | 41.0% (32/78) | 0.546 |
いずれのアウトカムについても群間に差は認めませんでした。一方で、両群ともに受診した人は翌年度の健診での異常値改善率が高値を示しました。

本研究は、健康保険組合が行う受診勧奨事業をランダム化比較試験によって、学術的に厳密な方法で効果を検証した点に大きな特徴があります。通知を一度郵送するだけでは受診率を高められませんでしたが、受診に至った方では翌年度の検査値が改善しており、早期受診の重要性を裏づけられたことも重要な知見です。これは、受診勧奨プログラム全体の意義を高める知見となることが期待されます。今後は、本研究で得た行動科学の知見を基盤に、早期受診を促進する仕組みづくりを保険者および自治体とともに進め、NCDs の重症化予防に貢献してまいります。
2016年7月設立の名古屋大学医学部発スタートアップ企業。企業健保・自治体国保に向けて、保健事業の計画立案や生活習慣病重症化予防事業の提供、保健事業の事業評価などを推進。また、保険者支援の事業を通じて培った「データ解析力」、「RWD」、「各種ソリューション」等のアセットを活用し、製薬業界に関わるステークホルダーへの支援を推進している。大学発スタートアップとしてデータや研究ノウハウを活用したデータ駆動型の事業に強みを持つ。
PREVENTのビジョン、「科学と社会実践の融合」を具現化するために立ち上げられた研究部門であるInsight Labは、最新の科学的成果を社会に適用し、研究成果の社会への実装を通じて社会問題の解決に貢献することを目標としています。健康関連を含む多岐にわたる分野での研究プロジェクトを進行させ、理論から実践への架け橋となる役割を担っています。
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