2026.03.30 学会発表

【学会発表】生活習慣病を有する勤労者を対象に、プレゼンティーズム(健康問題による出勤時の生産性低下)の程度とその原因を調査した研究を発表

株式会社PREVENT(本社:愛知県名古屋市、代表取締役:萩原悠太、以下 PREVENT)は、生活習慣病=非感染性疾患(NCDs)を有する勤労者を対象に、プレゼンティーズム(健康問題による出勤時の生産性低下)の程度とその原因を調査しました。生活習慣改善支援プログラムに参加する対象者を調査した結果、プレゼンティーズムの原因として「腰痛」が最も多い一方で、他の要因と比較してプレゼンティーズムは比較的軽度であることが明らかになりました

本研究成果は、2025年5月29日から31日に開催された国際学会「World Physiotherapy Congress 2025」にて発表されました。

研究のポイント

  • 生活習慣改善支援プログラムに参加している、非感染性疾患(NCDs)を持つ勤労者496名を対象に、プレゼンティーズムの程度とその原因を調査しました

  • プレゼンティーズムの最も一般的な原因は「腰痛」でしたが、その他の原因群と比較すると、腰痛によるプレゼンティーズムは比較的軽度であることが示されました

  • 生産性低下による経済的損失は、1人あたり年間868,099円と推計されました

研究の概要

非感染性疾患(NCDs)を抱える勤労者の健康課題において、プレゼンティーズムを適切に評価・把握することは重要です。本研究では、生活習慣改善支援プログラムに参加するNCDsを有する勤労者におけるプレゼンティーズムの程度およびその原因を調査することを目的としました対象となったのは496名の勤労者(男性397名、女性99名、平均年齢55.8歳、平均BMI 27.4)です。基礎疾患の内訳は、高血圧(365名)、脂質異常症(313名)、糖尿病(265名)、虚血性心疾患(36名)、脳血管疾患(12名)でした。 プレゼンティーズムの測定には、東大1項目版プレゼンティーズム質問票(SPQ)およびQQメソッド(Quantity and Quality method)の2つの指標を用いて評価を行いました

研究の結果

全体のプレゼンティーズムスコアはSPQで平均84.2、QQメソッドで平均0.37でした。プレゼンティーズムの要因として睡眠不足や肩こり、眼精疲労などが挙げられる中で、「腰痛」が最も一般的な原因として確認されました

一方で、プレゼンティーズムの度合いを評価するSPQスコアにおいて、腰痛群は平均85.6点であり、その他の原因群(平均82.0点)よりも高いスコア(プレゼンティーズムがより軽度であること)を示しました。QQメソッドを用いた評価でも、腰痛群(0.39)とその他の原因群(0.37)の間に有意な差は認められませんでした。 また、対象者全体における生産性低下の金額は、1人あたり年間868,099円に上ることが推計されました。 これらの結果から、腰痛は最も頻発する要因であるものの、他の要因に比べると生産性低下の度合いは相対的に軽度であることが明らかになりました

社会的意義と実装可能性

本研究は、疾患を持つ勤労者の健康管理において、単に訴えの多い症状だけでなく、プレゼンティーズムに与える影響の重症度を切り分けて評価することの重要性を示しました。企業や健康保険組合が健康経営や予防施策を検討する際、どの健康課題に優先的に介入すべきかを判断するための客観的なデータとして有用であると考えられます。 PREVENTは、生活習慣病の重症化予防から、運動器疾患を含む慢性疾患のDisease Managementを担う企業へと進化を進めており、本研究で得られた知見は、企業におけるより効果的な健康改善支援や保健指導の設計に応用されることが期待されます。

学会発表情報

  • 発表タイトル:Investigation of the degree of presenteeism and its causes among the working population with non-communicable diseases

  • 学会名:World Physiotherapy Congress 2025

  • 発表日時:2025年5月29日〜31日

  • 発表者:Genta Asano, Takahiro Miki, Tetsuya Inui, Takuya Toda, Yuta Hagiwara

 

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